チワワの膝蓋骨脱臼
【 Question 】

5歳のチワワですが、膝蓋骨脱臼を起こすとどんな症状になるのでしょうか? また、膝蓋骨脱臼は治す事は出来るのですか?

チワワの膝蓋骨脱臼について教えてください。

現在5歳になるチワワです。
もし、膝蓋骨脱臼を起こしていたとしたら、 チワワはどんな仕草や歩き方をしたりするのでしょうか?

また、万が一、膝蓋骨脱臼だった場合、 治すには手術が必要になるのでしょうか?


歩き方が少し変だな?と気づいたのは半年くらい前でした。

散歩中に何度も後ろの左足を上げるような仕草をしたり、 スキップをするような歩き方をしていたので少し気になっていたのです。

後で調べてみたら、チワワのような小型犬に多い関節の病気で、 膝蓋骨脱臼というのがあるということが分かりました。

ただ、散歩するのをイヤがったり、痛そうな感じもしないので、 そのうち自然に治るだろうと思っていたのですが、未だに変な歩き方をしています。

まだ病院へは連れて行ってないのですが、 もし膝蓋骨脱臼だったとしたら、 何が原因でそうなってしまうのか?原因が知りたいのですが。。

チワワに多い病気というのも気になります。

正直、私自身も「膝蓋骨脱臼」というのを初めて知ったので、 よく分かってないところもあるのですが、
何故チワワに多いのか?
原因は何なのか?
ということを、病院へ行く前に、 ある程度知っておきたいので、質問させていただきました。

【 Answer 】

チワワなどの小型犬に多い膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)とは、どんな病気なのか?

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)というのは、 ヒザのお皿(膝蓋骨)がズレてしまう病気 で、 チワワを含め、トイプードルやポメラニアン、ヨークシャーテリアなど、 小型で足が細い犬に多いと言われています。

膝蓋骨脱臼は、下記の理由で起こります。

・生まれつき膝が弱い(先天的)
・何かのアクシデント(後天的)


上の図を見て頂くと分かるとおり、
「膝蓋骨(しつがいこつ) = 膝のお皿」は、

・「大腿骨(だいたいこつ)」
・「脛骨(けいこつ)」

この2つの骨を繋ぐ(つなぐ)ために、 柱の役目をすることで真っ直ぐな状態にしてくれています。

しかし膝蓋骨が何かの拍子でズレることで、脛骨が回転してしまい、 犬は膝に違和感を感じるわけです。

また、膝蓋骨脱臼はチワワなどの小型犬に多いというだけで、 もちろん大型犬や人間でも起こりえる病気でもあります。

太ももあたりから、足先にかけて真っ直ぐな状態なら問題ありませんが、 足先が極端に「内側」に向いていたり、「外側」向いていると、 膝蓋骨脱臼の可能性があります。


片足を上げ始める 足を伸ばすような仕草 見た目曲がってる
散歩中や家の中にいる時でも、 頻繁に上図のような仕草をしたり、 見た目で曲がってることが分かるときは「膝蓋骨脱臼」をしている可能性がありますので、 獣医さんに診てもらいましょう。

また、膝蓋骨脱臼は癌と同じように、
症状の重さによって4つのステージ(グレードと呼んでいます) に分けられます。

グレード1 散歩中に溝に落ちたなどのアクシデントで一時的に膝蓋骨脱臼になるが、 慢性ではないので自然に戻ることが多い
グレード2 膝の関節が安定してなくて、脱臼したり、自然に治ったりすることを繰り返します。 普段の生活をする分には問題ありませんが、あまりにも回数が多いとグレード3まで進行します。
グレード3 常に脱臼した状態。戻すことはできますが、脱臼グセがついてしまっているためスグに脱臼してしまう。 歩く時も脱臼した足を浮かせて歩くことが多くなる。
グレード4 常に脱臼した状態で、自分では戻せなくなります。 散歩中も常に脱臼した足を浮かしながら歩きます。


膝蓋骨脱臼を放っておくと。。。

チワワは、軽い程度の膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)であれば、 歩きながら自分で調節して治してしまいます。

しかし、
頻繁に脱臼を繰り返していると、膝蓋骨を支えている靭帯(じんたい)が伸びてしまったり、 靭帯が切れてしまうこともあるのです。



【 靭帯が切れるとは。。 】
靭帯とは、左図のように大腿骨と脛骨をつないでいる大事なもの。
コラーゲンの繊維が束になっているもので、 これによって膝やひじなどの関節が自由に曲がるようになっている。
初期の段階ではワンちゃん自身がヒザを動かして、 脱臼した所を戻すことができますが、 脱臼グセがつくと、頻繁に膝蓋骨脱臼を起こす ようになります。

この時点で、飼い主さんが異変に気付けばいいのですが、
「歩く時のクセ」
「スキップしてて可愛い」
などと勘違いしていると、最後には脱臼したヒザの皿が元に戻らなくなります。

膝蓋骨脱臼したまま散歩などしていると、 今度は、ヒザを曲げ伸ばしするのに大事な役目をしている、
「靭帯」まで痛めてしまう ことになってしまうのです。

万が一、靭帯が切れてしまったりなどすると、手術するしか治す方法はありません。


靭帯に損傷 手術決定 手術終了
先ほどお見せした、 膝蓋骨脱臼のグレード表の「グレード2」~「グレード3」まで症状が進んだら、 病院で診察を受けるようにしてください。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)にならない為には? 症状を悪化させない為には?

チワワなどの小型犬は、もともと足の骨自体が細いので、 ちょっとした事故やトラブルで膝蓋骨脱臼を起こす可能性があります。

では、どうしたらチワワの

・膝蓋骨脱臼を防ぐことが出来るのか?
・膝蓋骨脱臼がクセにならないようにするには?
・手術をした場合のリハビリは?
という問題についてお話ししていきましょう。

この問題についてほとんどの獣医さんは

足の筋肉を付けること!
と言います。。

獣医さんに限らず、書籍や専門書でも
「膝蓋骨脱臼を防ぐには筋肉をつけること」
というのが一般的な予防法であり、 リハビリ法でもあると書かれています。

それは、もっともなことだと思います。
足の筋肉が付けば、筋肉が膝蓋骨を守ってくれるわけですから、 膝蓋骨脱臼を防ぐことも出来ますし、 手術後のリハビリにも適しているでしょう。

では、
足の筋肉をつけるには、具体的にどんなことをすればいいのでしょう?

人間ならば、
・足の屈伸運動をする
・ジムで無理のないように鍛える

など無理をせず、時間をかけながら筋肉を付けていくことが出来ますが、 チワワにはそんなことは出来ません。

とにかく歩く回数を増やして、 少しづつ足の筋肉をつけていくしかなんですね。

そこで問題なのが。。

ただ歩く回数を増やせば筋肉が付くのか?
という事なんです。

無理に歩かせれば、膝蓋骨脱臼を起こす可能性もありますし、 既に膝蓋骨脱臼グセがあるような場合、余計悪化させてしまうかもしれません。

だから、
「歩かせて筋肉を付けさせなさい」
というのは、あまりにも無責任な言い方ではないか? と思うんです。

じゃあ、
足の筋肉をつけるには具体的にどうしたらいいのか?というと。。それは、

1.まずは食事の内容を見直すこと
2.次に足を鍛えること


この2つを上手く両立させていくことで、徐々に足の筋肉がついていきます。

筋肉を作り出すのは「タンパク質」 なので、 十分にタンパク質を摂らずに、運動だけさせていても、 中々筋肉はつきません。

人間にも同じことが言えるのですが。。
例えば、ボクシングのチャンピオンが、 あれだけ小さい体なのに筋肉質なのは
・タンパク質の摂取
・運動
この2つのことをバランス良く行っているからなんですね。


タンパク質の摂取と運動で筋力UP!
タンパク質を十分に与えながら、運動させる ことで、少々のことでは膝蓋骨脱臼など起こさない丈夫な筋肉がつくわけなんです。

ただ、気を付けなければいけないのは、
タンパク質なら何でもいいというわけではありません。
同じタンパク質でも
・動物性タンパク質
・植物性タンパク質
の2種類のタンパク質があります。


動物性タンパク質
(鶏肉など)
植物性タンパク質
(とうもろこし・小麦など)
筋肉をつけるなら「動物性タンパク質」。
つまり「肉類」を食べさせることです。

もともと犬は「肉食動物」なので、 高タンパクな肉類を中心に、食事のメニューを考えなければダメなんですね。

しかし、
市販のドッグフードの原材料を見てみると、
・とうもろこし
・小麦
などの「植物性タンパク質」が中心なのがほとんどです。



しかも、とうもろこしや小麦などの植物性タンパク質は、 消化に物凄く時間がかかります。

人間ならば、腸の長さが約12m~15mもあるので、 時間をかけて、ゆっくり消化されるので問題ありません。

しかし、
チワワなどの小型犬は、腸の長さが2m程度しかないため、 消化できなかったり、消化不良で胃や腸などの消化器官に悪影響を与えてしまいます。

なので、消化が早くて、なおかつ高タンパクな食事で筋肉をつけるには、 とうもろこし、小麦などの植物性タンパク質ではなく、 鶏肉などの動物性タンパク質を食べさせることが大事になってくるわけです。


高タンパクな
お肉を中心に
徐々に筋肉を付ける 元気に走り回っても大丈夫
膝蓋骨脱臼にならないためには
・消化の良い高タンパクなお肉
・適度な散歩で筋肉をつける

これが一番重要なことです。

あなたが与えている
ドッグフードは大丈夫ですか?




【 正しいドッグフード選び関連記事 】
チワワの健康を守るドッグフード選びはたった2つの条件で決まる >>

チワワの膝蓋骨脱臼の原因と対策法のまとめ

長い間お読みいただきまして、
ありがとうございました。

今回は、チワワの膝蓋骨脱臼の原因と対処法について、 お話しをさせていただきました。

膝蓋骨脱臼は、初期の段階では、なかなか飼い主さんも気づきにくい病気です。 特にチワワなどの小型犬は、もともと足も細くて、筋肉もそれほどないので、 ちょっとしたことが原因で起こすことが多いです。

症状が軽いうちはいいのですが、 脱臼グセがついてくると、手術しなければ治らない状態にまで悪化してしまいます。


日頃から「歩き方」などに注意を払ってあげる のも、 飼い主さんの責任です。

少しでも異変に気付いたら、早めに病院で診てもらうようにしましょう。

また、病院で一時的に治ったとしても
・とうもろこし
・小麦
中心の食事では、いずれ再発する可能性もあることは忘れないでください。

「ウチの子は、まだ若いから。。」

ではなく。。成犬であろうが、老犬であろうが、 日頃から「食事」と「運動」に気を付けていれば、 いつまでも元気で長生きしてくれます。

今回の質問者の方も、 内容を読ませて頂いた限りでは、膝蓋骨脱臼の可能性は十分にありますので、 まずは獣医さんに診てもらう事をお勧めします。

チワワにとってみれば、飼い主さんは「親」と同じです。 頼れるのは「親だけ」だということは忘れずに、 子供の健康管理には常に気を配ってあげてください。


最後までお付き合いいただきまして
ありがとうございました。
感謝



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